カルチャー・スクール


 NHKカルチャー・スクールを見学に行ったら、元同僚が三人も講師をしていて、驚いた。
考古学の整理作業はアートを勉強した人が多く、公募展や個展に行くのを楽しみにしていた。
 当時、いいなぁ、と羨ましく思っていたが自分で描こうとは思わなかった。ーーー仕事をしたくなくなるからね。


 その後、緊急発掘の事業量が少なくなって作図の採用が二人、三人と減らされ、みんなに会う事もなくなってしまった。わたしは山に登るのに忙しくなったし、そのうち夜は大学に通い始めたので友人とお茶する時間さえなく、機織りも出来なくなった。


 恐る恐る教室を覗いたら「わあ〜!久しぶりね」と大喜びされた。10年ぶりくらいだろうか? 
デッサンの仕方や色彩の法則を聞くと、細かに説明してくれて「ああ、ちゃんと勉強してきたんだな」と思う。若いときに学ぶことは大切だ。もちろん、年経ても学ぶことはできるけど半端なく労力を必要とする。


 生徒さんは高齢者が多い。
同僚はオブジェの捉え方や陰影のつけ方をボードに描いて説明していた。ーーー親切でいい先生だわ.....。