3年生「作文」No2


 作文の課題は「趣味」
趣味の絵カードを使い、どんなことが好きなのか、どんなスポーツが好きなのか、それは、いつ始めて、どんなところがいいのか、また、おもしろいのか、スポーツならどんなトレーニングをしているか、などを話してもらった。そして、自分の趣味について、思いついたことを箇条書きにしてもらう。


 その上で、『わたしの趣味は山にのぼることです。』と、「趣味」のサンプルを提示して、バラバラに書いた文章を読み上げ、意味を説明して生徒に並べてもらった。最後にまとめの文章を生徒に考えてもらい、タイトルをつける。


 と、ここまでは良かったんだけど、宿題にした文章をチェックしたら、趣味ではなく日記になっていた。
『わたしの趣味は歌うことです。たとえば、朝起きてごはんをたべて、ともだちと映画に行きます.....』と、だらだらと書き連ねる。趣味の歌うことがどこにも出てこないのだ。そこで、また「趣味とはなんぞや?」 ということに逆もどり。ーーーもう、力が抜けるわ.....。


 そのなかで、文章力のある生徒が1名いる。ちょっと、アドバイスをしただけで、A4一枚にびっしり書いてきた。内容もしっかりしている。ーーー添削は本人と話ながら、何を表現したいのかを聞きながら直すことにしている。



 『わたしの趣味は本を読むことと、歌を聴くこと、そしてアニメを見ることです。』と始まり、
13歳のとき、この世界がたいくつでつまらないと思うようになり、自殺や人を殺すことを考えたと言います。そんなとき、漫画「One peace」に出会い、こんな面白い漫画があるんだ、もう少し生きてみよう、と思ったそう。その後、たくさんの漫画を読み続け、アニメを見るようになった。アニメの 「S・A (speciala)」のなかで歌われていた、「星の流れる夜に」に救われたとのこと。
 それ以来、アニメを見て、歌も聴くようになり、そして、いまは日本語のサイトに入り、同人誌で日本語を勉強しているとのことだ。


 <まとめ>ーーー漢字は本人が使っていたもの。助詞の使い方は訂正した。

『このように、趣味は大切だと思います。たとえ、どんな趣味でも、それぞれの人にとって、大事なことです。それに、その趣味はその人が上達するきっかけになるかもしれません。趣味は人に色々な事を教えてくれます。たくさんの人がこの事を理解できません。でも、バカにしなければ問題ないと思います。自分にとって趣味は第二に大切な事です。第一に大切なのは、もちろん大切な人です。みんな他の人の趣味をバカにしてはいけません。趣味を持つ事は、人生において大切なことだと、わたしは思います。』

 ーーーわたしも、そう思う。『老いては子に従え』じゃなくて、子に教えられ、だね。


「星の流れる夜に』https://youtu.be/p9Ex0hQH91I