「エミール」上中下 ルソー著 今野一雄訳


 おとなりからいつも聞こえてくる。「良い子は、お行儀よくね。お行儀しないとだめよ」
わたしも、きっと言ってたんだろうな......。しかし、全然記憶にない。


 中間試験も終わったので、日本語教室にあった文庫本を3冊持ち帰った。
昔、子育て中に読んだが中身は全く覚えていない。1700年代の教育論で「エミール」という預かった子供を教育し、上流階級の家庭にアドバイスをしたもの。


ーーー自然の教育を
『造物主の手を出るときは、あらゆるものはみな善きものであるが、人間の手に渡るとその全てが悪しきものになってしまう。-中略-自分の庭先の盆栽か何かのように気に入るようにひんまげるのである』
 要するに自然のやり方に従い、自然をゆがめるな、といった主旨に添った教育論である。


 ひとつだけ実践していたことがあった。
3歳には3歳の意見(反論)があり、10歳には10歳の意見があるということ。子供の言い分はなかなかで、対等に耳を傾けることは大層おもしろかった。


 昨日、車のなかでのことーーー
 「ダディはマイベストフレンドだよね?」「ダディはダディ」とチャールズ。
 「マミ〜はマイベストフレンドだよね?」「マミ〜はマミ〜」とミック。子供は両親の間で怪訝そう。


 「は〜い、コーナー How about Maki ? I think, I am your best friend ! 」というと、振り向いて
 「いいよ〜」と言ってくれた。
  でも、二人に否定されたので仕方なくなってやるよ、って感じだったね。