俺の家をどうするんだ!


 お隣さんとかたずけられない話をしていたら、面白いことに気がついた。
チャールズが軍隊のトレーニングに行っていた時、泥だらけの靴や服を歩きながら脱ぎ散らかしてシャワールームに入ったら、お父さんが
「What are you doing my house〜!」と怒鳴ったそうだ。えっ、一緒に住んでいるのに、「おれの家」っていうんだ? 日本語だったら、主語が抜けて「家を汚すんじゃない!」っていうよね。
 英語はわたしとあなた、彼/彼女の、人称が明確に分けられているからこうなるんだろうね。家には持ち主があるってことだよね。


 彼のお父さんはものすごくきれい好きで、その上、短気なんだそうだ。
この5月から同居することになったミックは、息子のことを心配している。「この子はうるさいから、どうしょう....?」
「だいじょうぶ、どこの国のおじいちゃんも孫には甘いから、心配しなさんな」と慰める。


 そういうわたしの父も、行儀にうるさかった。
それなのに、孫には超〜甘くて、「足がしびれるから、膝折るんじゃない」と言ってて、我が耳をうたがった。食事の時、ちょっとでも足を崩すと、頭ごなしに罵声が飛んできたのに、孫には膝を崩しなさいという。さらに、ことあるごとに「えらい、えらい!」を連発していた。わたしがどんないいことをしても、褒められたことってなかったのにねぇ....。


 そのことを話したら、ミックのお父さんもそうだった、と言って大笑いだった。
で、発見! ーーー親って、国が違っても言うことはたいして変わらないんだね。