鍵がない?


 朝、授業をしようとしたら、日本語教室の鍵がない。
いつも、生徒が合鍵を持っているので訊くと、ゴーン先生にあげたと言う。で、当のゴーン先生に電話しても出ない。彼は連絡が取れない人なのだ。


 割り当てられた教室にはどちらにも机がないし、どないしよう.....。
いつも日本語教室を使っているので問題はないが、試験の時に困る。日本語教室は狭いのでカンニングしほうだいになるからね。それで、試験のときも学内をうろついて、教室探しをしている。


 はあ、朝から汗だくで教室探しだ。1階から5階まで上がったり下がったりして、4階に空き教室を見つけた。
「ここで、やろう!だいまい?(できる)」と生徒に訊くと「だ〜い!」というので、ドアをオープンにして授業を始めた。本命の生徒たちが来たら廊下に引っ越せばいい。


 もう、生徒はちゃんと授業料を払っているんだから、教室くらい用意してよね、と言いたくなる。大学は建築ラッシュで5棟のビルディングが建設中だ。それに、職員がたくさんいるのに、どうして教室を整備しないんかねぇ....。
 いままで、まともな教室に当たったことがない。プロジェクターは使えないし、スピーカーを使うための電源は遠くて長いコードを持ち歩かなければならないし、まともな机さえないのだ。ミュークがいい教室はみんなタイ人の先生が先取りしちゃうんだよ、と言ってたけど、本当かもしれない。


 まあ、無事に授業が終わって職員室に戻ったら、鍵も戻っていた。週末に誰かに教室を貸したらしい。ちゃんと月曜日の朝には戻してくれないと、ね!