日記の添削


 2年生の「作文」クラスに日記の宿題を出していた。
22名、ほぼ全員の1ヶ月分の日記の添削に5日かかった。1ぺージごと文法のを添削して、解りやすいように絵付きのアドバイスをしてたら、腰が痛くなった。
 ーーーこういうことって、根気が必要だわね。


 その中でうらやましい生活をしている生徒がいた。
彼女の家は農家で、牛10頭と、生まれたばかりの子牛、かも、にわとり、猫と犬二匹を飼っている。子牛は彼女になついているそうで、とってもかわいらしい。


 お父さんはお米を作っていて、お母さんは花と野菜を栽培して市場に卸している。
学期末の休みは家の仕事を手伝っていて、大変そうだが毎日を楽しんでいる。そんな中でお父さんは凧を作って、凧揚げをしたんだとか。
 両親のことを「ちちとはは は ねっしんだし、まじめだし、けいけんもあります」と書いてある。
 ーーー両親を尊敬しているんだね。



 判で押したような毎日ではなくて、トピックがある。料理レシピだったり、親友のことだったり、象のショーを見た感想だったり、動物の性格だったりする。拙い文章なのだけど、よく表現されているのだ。たとえば、犬のジョナくんは写真をとるとき恥ずかしがる、とか、今日はさわやかなお天気です、とか......。
 そして、スナップ写真付きなのでわかりやすい。添削していて楽しかったです。

 ーーーいいなあ、たくさん動物がいて、と思ったけど、実際は大変なんだよな。母方の祖父母は農家だったからよくわかる。馬もにわとりもいたしね。



 そんな忙しい毎日なのに、いつも「今日はたくさんのしあわせです」と書いてある。
日本の懐かしいような風景が思い浮かび、しんみりとした気持ちになりました。