ウートンポースイサーィ遺跡 13世紀

 西アジアの歴史を専攻したノイ先生から「明日、遺跡を案内しに行くから一緒にどう?」と誘われた。
ダブルで「ちゃい、ちゃい!(行きます)」と返事をし、朝8時に出るというので、5時起きて6時には仕事場に行き、翌日の授業の準備をすませ、レッスンプランやスピーチコンテストの審査員の依頼などをプリントアウトした。

 8時5分まえには寮に戻り、ノイさんの部屋をノック。タイ人の約束は、?なので、確認しに行ったら彼女も出るところだった。
 何処の遺跡へ行くのか、わからないまま車に乗ったんだけど、話しているうちにお偉いさんを近くの遺跡に案内するらしいことがわかった。



 遺跡は13世紀のもので、土台と石の支柱が残されていた。
朝早いので誰もいない。ノイさんがお偉いさんのために準備したコピーと報告書を見せ、英語で説明してくれたので分かりやすった。
 「どうして階段が狭いか知っている?」と聞かれて「え?、わからない。アンコールワットの遺跡も、階段が狭く高かったよ」と答えると
 「それは、神様を敬うためなの。階段が高くて狭いと危ないから這って登るでしょう?」とのことだった。下りも這って降りるそうですよ。
 ーーー知らなんだ! アンコールワットの神殿の下りは恐くてビビった。現地調達の友人に「それで、エベレストに登れたの?」と言われてしまいましたね。



 小さな遺跡なので小1時間もあれば充分で、男の人のためのお菓子をいうのを買いお茶にしました。
開けると、なにやら発酵した匂いがする。カオニャオ(餅米)にお酒をかけてバナナの葉で包んである。ノイさんが「めちゃい!男の人が食べるんだよ」と言ってた意味はアルコール米だったんだ。
 ーーーう〜ん、これは酔っぱらうかも。



 そうしているうちに待ち人来りで、それは同じ大学の副校長だった。お付きのカメラマンがパシャパシャとシャッターを切っていたが、地図とコピーだけ見て、遺跡には目もくれなかった。

 ノイさんが「来る必要なかったね」と言って笑った。「彼はシーサケットの全部の遺跡を見たい、と言ってるので、Makiはラッキーね!」と喜んでくれた。
 ーーーわ〜い、ほんとに嬉しいっす! ねがわくば、案内するのが授業のない日であってほしい。