「人生の救い」車谷長吉 

 今日、友人から車谷長吉の文庫本が届いた。
活字に飢えていたので、封を開けるや否や、授業の合間に読んでしまった。

 「車谷長吉の人生相談」は、3年前に日本を離れるとき、毎週土曜日の朝日新聞別刷りに連載されていた。彼は持ち回り人生相談の回答者だった。山田風太郎の「あと千回の晩飯」以来のヒットだと思う。愛読者が多かった。
 あらゆる相談に、独特の語り口で奈落の底にいる相談者をばっさりと断ち切る。しかし、その回答には真実だと思わせるなにかがある。車谷さんの人生の中から見いだされた言葉だからだろう。妙に説得力があるのだ。これを読めないのはすごく残念だった。

 今日一気にその世界に落ち込んでしまった。帰国したら、また読みたい本が増えてしまいましたね。
それに繰り返しお勧めしている「奈良盆地を歩くとよい」とのお言葉。
この春は、奈良に参りましょう…。