エベレスト

 2011年5月にNHKクルーメンバー5人がエベレストに登頂したドキメンタリー番組を観た。
 エベレストの頂上からの360度解放された映像に圧倒された。これまでに何度も同じような映像や写真を見ているが、登頂は何度見ても感動的だ。クルーメンバーの素直な喜びがこちらにも伝わってきて涙がこぼれそうになった。
 宇宙から地球を眺めた宇宙飛行士の自然へ畏敬の言葉のように、地球の頂点に立つこともまた、言葉にならない感動とともに新たな自分に出会うような気がする。
 2004年チベットサイドから登頂したとき、喜びよりも無事下山することしか頭になかった。登頂時は小雪まじりで視界がきかず残念だったが、まもなく晴れ上がり、素晴らしい展望を得た。あの時の感動が甦ってきて、チベット側からの北東稜ルートを必死に目で追っていた。
 その後、高所登山とは縁はなく、平坦なタイで暮らしているが、昨年の10月にネパールのアンナプルナBCトレッキングに行って、また山に登りたくなった。
 なんだろうね、ピークがないとなんか忘れ物をしたようで気持ちが締まらないのだ。素晴らしい山を眺めているのもそれはそれでいいけれど、小さくても自分の足で頂を踏むことの出来た喜びに勝るものはない。


 アンナプルナBCのトレッキングで同じコースを歩いていたアメリカ人の兄妹からトレッキングの報告書が送られて来た。
 それは報告書というよりはエッセイで、トレッキングで出会った人たちや彼女の目を通してみたネパリーの暮らし、ガイドとの交流が生き生きと描かれていて、もう一度、あの山旅をトレースして楽しむことができた。
 彼女はテレビ局に勤めていると言っていたが、その文章力に驚いた。わたしの貧しい英語力でも彼女の知識と豊富な表現力が解る。33ページを読むのに辞書片手に丸1日かかった。それでも全部理解できていない。すらすらと読めたらもっと彼女が理解できるかも。う〜ん、努力と忍耐力が必要とされる。


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