南極隊員

「好きなことやらないで、なにやるの?」と言っていた若者からメールが届いた。
ただいま彼は南極越冬隊員として昭和基地に到着。
 砕氷艦しらせで24日間かけてやってきたそう。今年は氷が厚く、氷に囲まれ進路がなかなか開けないのでヘリで入ったとか。火星のような孤立した世界で、これから1年2ヶ月の越冬生活が始まる。

 彼は、地元札幌の<なまら癖〜X隊>のメンバーで、世界の山にポード担いで出かけている。最高におもしろい若者たちでアラスカのマッキンリー登山のときに親しくなった。団結力も最高でふらりとブラジルからやってきた友人をマッキンリーに登らせてしまったのだ。「最初に登った山がマッキンリーなんてすごいじゃん!」と驚いた。


 2005年、3度目の正直で憧れのマッキンリーの頂上に立ったとき、「よし、南極のヴィンソンマシーフも登ろう」と思った。あと、ロシアのエルブルースと南極のヴィンソンマシーフを登れば7summiterだ。その年、一気に三山をクリアし、世界の七大陸最高峰のすべての頂点に踏み跡を残すことができたのだ。

 南極のヴィンソンマシーフは岩石と氷の山だ。今は白夜で、夕暮れに銀色の雪がほのかなピンクに染まる。素晴らしく美しい世界だ。

 メールは『これから始まる出来事が超〜〜〜〜楽しみです』と結んであった。
愛する人と巡り会い子供に恵まれても、相変わらず好きなことをして生きている彼に祝杯を!


7summitの記録と写真はこちら:
http://web.me.com/dreamispower/index/Welcome.html


Photo by Nara