授業参観

友人が教師をしている札幌郊外の小学校に授業参観に行った。
帰国したばかりのボケ頭が真冬日と連日の大雪で凍り付いていたが、一年一組の教室に入ったとたん、子供たちの甲高い声で凍った頭がパリンパリンと剥がれ落ちた。こんなに元気な子供たちとは思っていなかったのでびっくり。
なんとなんと、わたし両腕に鈴なりにぶら下がり、後ろにも前にも小さな一年生がいるので歩くのもままならない。こんなにモテたのは初めてだ。
目的はイズミ先生の授業を学ぶこと。集中力のない子供たちをどう惹き付ける授業をしているのかを知りたかった。
驚いたのは、教師が生徒を指示する声が聞こえない事。こどもたちはベルが鳴ると机に座り、そこにイズミ先生が来て、代表の生徒が「これから、朝の会をしまあす」と進行係を勤める。国語、図工、給食を挟んで時間の読み方などの勉強。イズミ先生は各教科の時間を短くしてテンポよく進めていた。「なにか気がついた人?」「意見がある人?」「これでいいかな?」など発言を促すと、「はい!」「はあい」「はいっ!」と机から体を乗り出して、元気いっぱい手をあげる。
「はい、マキせんせいも手をあげて!」と隣のふうちゃんに言われて手を挙げたらイズミ先生に当てられた。「自信ないなあ」と言うと「せんせいなのに、自信ないの〜?」と言われてコケた。
クラスをこれまでにするのは大変だったろうな、と友人の苦労を想像する。伸びやかで、好奇心でいっぱいの目をくりくりさせてわたしを見ていた。
元気をもらった1日だった。