ウイッチテット・マウンティン

セーラの家の居間から、ウイッチテット・マウンティン(魔女のおっぱい山)が見える。
アラスカの山々は、夏でも氷河が溶けることがなく、このウイッチテット・マウンティンも大きな氷河を抱える。


セーラの友人と一泊二日で、この山に登ることになった。
まず、ボートで対岸に渡り、マウンティンゴットのトレイルを使っての薮こぎから始まる。デビルグラスというトゲトゲした頑丈な草が密集していて、手も足も傷だらけになる。ゴムてぶくろをはめているのに手はひりひりと痛いし、とげでパンツは破れてしまった。急な登りは息が切れ、ようやく、氷河を真近に望むテント場に到着した。ここに一泊してアタックする。翌朝。ここから急登し、ガレ場を越えると大雪渓があらわれる。トラバースして稜線上を行くと頂上だ。



対岸に望む山々はまだ寒々しく、眼下には入り組んだミルク色の海がみえる。
この海はサーモンの宝庫で、5種類のサーモンが捕れる。サーモンをねらって、シャチやアザラシがやってきて仕掛けた網を破る。この入り江には、ザトウくじらが迷い込んできたこともあったそうな。
アラスカの自然はとてつもなくワイルドだ。
もちろん、人間もワイルドで、男はムースを解体し、女もこん棒片手にサーモンの頭を「ぶれっす、ゆう!(神のご加護を)」とがつんと叩く。
夏は動物も人間も冬支度に忙しい。ブルーベリー摘みでは、よくクマと鉢合わせするとか。「べあ!べあ」と大声をあげながらベリーを摘んだ。

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