コピー文化

ポストカードを印刷していたら、プリンターのインクがなくなってしまった。
街で一番大きなパソコンショップへ出かけた。ブラックは置いてあったが、カラーインクが、ずっと品切れになったままだ。先日、ブラックインクは300Bで補充したばかりなので、カラーインクが必要だった。
「プリンターは、ブラックとカラーインクをセットで入れないと動かないんですよ、なんとかならない?」と言ったら、店員さんが側のプリンター屋さんに連れて行き、100ml入りのインクボトルを指して、これだという。「えっ、これって、どうやっていれるの?」と問うても、英語も日本語も通じない。はて、こまった。一緒にいたジュンコ先生が、タイ語会話集を出して、「これ、これ」と語彙を指差し、「私は、何本インクを買えば良いのか」「どうやって、このインクを空のケースに入れるのか」と聞いたが伝わらない。若い店員さんが、下のフロアから英語の話せるスタッフを連れて来たので無事に意思は伝わって、やれやれ。しかし、空のケースにどうやってインクを補充するのかわからない。「ここで、どうやってインクを入れるのか見せてほしい」と言ったら、なんと注射器を出して来た。ボトルの蓋を開け、密封されたアルミホイルのカバーに注射器の針を刺して吸い込んだ。「3ccだよ」と言う。それを、無くなったインクに注入するのだ。けっこうコツがいるらしく、二人の店員さんは指を真っ黒にして、4色のインクを補充してくれた。色の数だけ注射器が必要だ。「どの色に使用したのか解らなくなる」とこまっていたら、4色のシールまで出して注射器に貼付けてくれた。赤、青、黄、黒の4色で400B(¥1200)。要するに、コピーインクだ。
 タイに限らず、ラオスもコピーが幅を効かせている。映画のDVDコピーが一枚20B(¥60)だという。西川学校の生徒さんが沢山買って来たと、その中の数枚を貸してくれた。映画は、タイ語ラオス語、中国語、マレーシア語、韓国語、ベトナム語の字幕付きで、何の問題もなく見られた。