アドバイス

 50号のキャンバスで夏のワークショップの復習をしている。
行き詰まったので、「わたしのハワイアンに、一言お願いします!」と1年生担当の先生にアドバイスをお願いしたら「カーテンを見たいんじゃないんだよね。窓の外を描くとか、なんか描かないと」と言う。
「先生、ヌードだからカーテンは閉まっているんですよね」と答えると、「じゃあ、キャンバスを描くとかパレットを入れるとかしないとね、なにしてんだかわかんないよ」とのこと。「そっか.....」と納得し、祭日、日曜日も返上して学校のアトリエで一人絵を描く。


 「習作じゃないんだから、なにかを感じるものにしないと」とのことで、なにをどうしたいのかわからなくなり、振り出しに戻ってしまった。この絵は自分の部屋に掛けれるだろうか?と暗中模索している。ーーー絵を描くことの大変さを実感しているところ。


 「民族音楽」の授業でムックリを作っていたら、竹のささくれが指に刺さった。
間髪入れず、後ろの男子が毛抜きを差し出したので「すごい!もしかして美術科?」と聞いたら、音学科でサックスを吹いているという。「なにが羨ましいかって、楽器を演奏できる人くらい羨ましいことはないよ」と言ったら、「僕は絵が描ける人が羨ましいです」と言う。「絵を描くって孤独な作業だけど、音楽は時間を共有でききるじゃん!」とムックリを削りながらジャズ談義。


 音楽と絵。創作、表現するって何かを求めること。ーーーそれはなんだろう.....。