藻岩山散策ー北丿沢コース


 暖かな春らしい陽気の連休最終日。窓の断熱を取り外していたら、山友から藻岩山でもどう?と電話が入った。
う〜ん、風邪引いてるんだけど、どうしょうか? と一瞬迷ったけど、山の新鮮な空気を吸えば風邪も治るかもと誘いに乗った。


 まさに「今日という日は贈りもの」の本の題名のような日で、快晴無風。空はどこまでも青く、残雪の森の木々の芽はピンクいろに膨らみ、ポカポカと暖かい日差しは歩き始めると汗ばむくらい。
 藻岩山の頂上からは、広大な石狩平野が見渡せ、日本海が広がる。増毛連峰、夕張岳、霞む大雪山連峰、くっきりと美しい恵庭岳、手稲山と360度の展望だ。ーーータイから戻り、しみじみと良かったと思う。


 貧乏性のわたしは、まだ体力もあり働けるのにと帰国を迷っていた。日本語を教えるスキルもまだまだこれからで勉強が必要だと大学院も考えていた。しかし、いつまで元気でいられるという保証はどこにもないのだ。


 あちこちと道草だらけの人生はぐるりと回って降り出しに戻った。
子どもの頃、本を読んだり絵を描くのが好きだった。もう、無心に好きなことをするのを許されてもいいかもしれない。
 しかしね、絵を描いているとあっという間に時間が過ぎてしまう。これから絵を描くには人生足りないかもしれない.....。とつぶやいたら、聞いていた先生が「ーー名言だわ」とおっしゃった。