派遣会社

アデルを派遣している会社がサラリーの70%を差し引くと言う。

「えっ、17%じゃなくて? 70%?」と思わず聞き返した。
「お〜まい、がぁど!」とインが言った。
「どろぼう会社だね!いったい何処で見つけたの?」とわたしが大きな声を出すと、
「インターネットで」と言うことだ。
「あんまりにもひどいんじゃない?」とインに言うと、タイでは良くある事なんだそうな。

週末、アデルは車で1時間半ほど離れたサコンナコーンの街に住む友人に会いに行った。アシスタントデレクターの奥さんが、その街に帰る教師の車に乗せてもらうように手配した。友人宅に泊まり、一緒にカラシーンの友人を尋ねるということだった。
「何処で知り会った友人なの?」と尋ねたことから、同じ派遣会社だということで、そんな話になったのだ。派遣会社では学校の選択の余地もなく、すべて会社の言いなりだそうだ。いまどき、そんな話ってあるかい?なんてヤクザな会社だ。スコットランドからは4人来ているのだそうだ。
チュンポーン先生は知っているのだろうか。ことの成り行きは、後期に赴任する予定だったアメリカ人の若者が、バンコクまで来ていながら、赴任数日前にドタキャンしたことからだ。あわてたチュンポーン先生が派遣会社を通してアデルを雇ったのだ。チュンポーン先生は、派遣会社では月40000Bだ、と言うところを30000Bにしてもらったと言っていた。「高い給料!」と嘆いている。
学校は高い給料の元を取ろうと、朝礼時の週2回、<アデルの質問コーナー>を設けた。アデルは週2回は7時半に出勤だ。そして、彼女は週に22クラスを受け持っている。一度も教壇に立ったことのない彼女には大変だろうと思う。
生徒は生徒で英語だけの授業は解らないと言って文句を言うし、勉強しない騒がしい生徒は多いしねぇ。いまのところは、毎日元気にパソコンを抱えて職員室を出てゆく。「ど〜んびぃ、ナーバス!」と声をかける。
7summit HP: http://web.me.com/dreamispower/index/Welcome.html

にんじんで作った花